ほうき星を追いかけて

星のこととか、日々感じたこととか、いろいろ。

【西洋占星術】毒親の系譜


ライツは過去であり、現在であり、未来である


さて、久々に星読みの話でもしましょうか。

スピリチュアル界ではよく話題に上るテーマ、毒親問題に焦点を当ててみましょう。毒親の子が毒親になりやすいというのは、一般の方にもよく知られている説だと思います。もちろん、全ての方がそうなるわけではありませんが。親御さんを反面教師に頑張っている方もいらっしゃいますからね。

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そのことを踏まえた上で、あえて毒親連鎖説に目を向けたいと思います。

西洋占星術の観点から見れば、この説はかなり理に適っておりまして。占いに「理」なんぞあるのかと思われるかもしれませんが、どの占術にも最低限のルールはあります。歴史を持つ占術ならなおさらのこと。

西洋占星術で言うところの親、つまり父親と母親ですね。それらは特定の天体に当てはめることができます。そう、我らが太陽と月です。

出生図の持ち主がどのような家庭で育ったのかを知りたい時は、太陽と月の両親のアスペクト、MCとIC、ハウス諸々に目を向けます。

例えば、月が金星、水星、木星と穏やかな角度を取っていたのなら、その人のお母様は優しくて明るい方だと読むことができます。感情(月)に思考(水星)が絡んでおり、なおかつ金星ともいい関係を築いていますから、かなり人当たりの良いお方でしょうね。社交界の花という言葉がよく似合います。

逆に冥王星海王星がハードで絡む場合は気性が激しく、土星が関わってくると厳格な性格になりやすいです。これは父親である太陽も同じ。

太陽と月。この二つをまとめて「ライツ」と呼ぶのですが、実はこれ、かなり重要な天体なんですよ。なぜなら、どちらも出生図の持ち主である「本人」を表す星でもあるから。

太陽は人生の目標、課題、在り方。月はその人の感情、願望を表します。つまり、両親の資質がダイレクトに人生に影響を与えるんですね。

さらに、ライツは配偶者や結婚後の自分の姿までをも表していますから(その場合、男性は太陽、女性は月を自分自身として読み、片方の天体を配偶者として捉える)、結婚生活において女性は母親のスタイルを、男性は父親のスタイルを受け継ぐということになります。パートナーにおいても、異性の親に似た人を選びやすいと。

そこに子どもが生まれるとどうなるか。また同じことの繰り返しです。

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(繰り返すこのポリリズム

……とまあ、理論上ではこういった結末になりますが。ここで忘れてはいけないのが、我々には自由意志があるということです。

つまり、どんなに毒親体質なネイタルチャートを持っていたとしても、自分がやらないと決めたらそこで連鎖を断ち切ることができるんです。これが冒頭で述べた反面教師ですね。

また、過去の記事でも述べた通り、星のエネルギーにはいくつもの使い方があります。天体のハードなエネルギーを仕事や趣味に回す、一風変わった子育ての仕方を選ぶ、子どもを持たない生活を送る。占いを抜きにしても、選択肢は無限に存在します。

結局は自分の意思が大事だということですね。ですから、偏ったネイタルを持っていたとしてもあまり落ち込まないで下さい。……という、いつもの結論に落ち着きました。

この記事が何かのお役に立てれば幸いです。




毒親問題の原因として、一方的に母親ばかりが槍玉に挙げられている印象がありますが、これも月がなせる業なのかなと。

というのも、月は「感情」の天体なんですね。ですから、太陽と比べた時により一層深刻な傷を残しやすいのではないかと思うわけです。あくまで推測にしか過ぎませんが。

いずれにせよ、ひと口では語ることができない問題ですよ。すぐに説明できる問題なんて滅多に存在しませんけど。


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