ほうき星を追いかけて

星のこととか、日々感じたこととか、いろいろ。

【西洋占星術】冥王星、破壊と再生を望む者


ただし、条件つきでね


さて、前の記事で十分に遊びつくしたので、再び星の話題に移りたいと思います。

と、その前に。その遊んだ記事ですけど、久しぶりに日曜日にアップしたのですが、反響が少なすぎて笑いました。大体ゲームの記事だとアクセス数が上がるんですけどね。やはり、ちびロボはコアな存在だったか……。お気に入りのキャラクターなだけに、少し残念です。

本題に入りまして、今日のテーマは冥王星です。

怖いですね。破壊の帝王ですね。苦手な方も多いのではないでしょうか。ちなみに私はめちゃくちゃ苦手です。こちらの都合を考えてくれませんから。苦手といえば、土星さんもなかなかにきついんですけど、ハデスさんに比べればまだ優しい方だと思います。あくまでも彼は「常識の範囲内」を好むので。

土星については、過去の記事をどうぞ。

wakaba-star26.hatenablog.com

冥王星蠍座の支配星です。0か100か、オールオアナッシングの蠍座さんですね。キーワードとしては、やはり極端なものを表すことが多いのですが、個人的には「没入感」というワードがしっくりきます。

嵐の渦中にいながら、異様な静けさをもたらす……。

例えが抽象的すぎますね(笑)でも、本当にそんな感じなんですよ。暗闇の先のかすかな光明、死の淵で見る夢。あああ、上手く言語化できない。どう文字に起こせば伝わるのでしょうか。

ブッダが断食の末に、悟りを開いた時のような?
とにかく過酷なんです。一切のむだのない破壊で、私たちに気付きを与えてくれる。余談ですが、冥王星には宗教の意味もあります。信仰としてではなく、真理としての宗教。求める者だけが至ることのできる境地です。
(信仰としての宗教は、木星さんが司っています。ほら、彼って社会天体でしょう)

世界観としてはディストピアがまさにふさわしくて、よく思い浮かべるのが『ベルセルク』や『デビルマン』です。作品をお読みになった方なら分かるかと思いますが、ガッツや不動明の人生って絶望にまみれているでしょう。それでも思うところがあって、彼らは突き進んでいく。冥王星の力だなぁと思います。

youtu.be

小説だと、ドストエフスキーの『罪と罰』や『カラマーゾフの兄弟』(実に8室的)、遠藤周作の『沈黙』、以前にも紹介しましたが、『ミレニアム』シリーズの2~3巻などが冥王星らしいなと。

巨大な権力も冥王星の象徴です。リスベット・サランデルなんて、天王星冥王星の合いの子みたいな存在ですからね。それが土星社会に喧嘩を売っているんだから面白い。興味がある方はぜひ、手に取ってみてください。一巻は映画化もされています。


そんな絶望感漂う冥王星さんですが、先ほど申したように、かすかな光明を与えてくれることもあります。これが謳い文句である「破壊と再生」の再生にあたるところ。……なのですが、よーく目を凝らして見なければ取りこぼしてしまうことが多く。

そもそも、こちらに意志がなければ、再生の兆しすら見えないのではないかというのが私の見解です。

そう。本当に甘くないんですよね、彼は。破壊は簡単に起きるんです(もちろん、猶予はありますが)。だけど、自動的に再生されるわけではない。谷底に突き落とされた獅子の子のように、自分で這い上がらなければならないんです。それに気付かない限りは、ずっと壊し続ける。これ、トランジットで冥王星を体験した方は頷いてくださるのではないでしょうか。

ネイタルの冥王星も同じで、こちらは一生作用し続けます。ハードをお持ちの方は、よくよく考えて動かなければなりません。衝動はいい起爆剤になりますが、下手をすると周りの人間を傷付けてしまう可能性があります。

それに比べると、ソフトはまだ恩恵を受け取りやすいかな。それでも、個人で使うにはかなり骨が折れますが。表現としては、「波に乗る」といった方が正しいかもしれないですね。コントロールしようとするのではなく、流れを読むことが大切です。エゴは一番、彼が嫌うものなので。

冥王星が入るハウスに関する事柄については、自信を失うことが多いです。が、徹底して向き合うとそれが才能になったりもします。0か100か、陰極まれば陽に転ず、ですね。後者は違うだろ、と思った方はごめんなさい。東洋の占いについては、まだ知識が浅いのです。

いずれにせよ、一筋縄ではいかないのがトランスサタニアンの特徴です。私だったら、冥王星の前に土星に向き合うことを優先しますね。というか、土星がしっかりしていなければ、冥王星の波が来た時に太刀打ちできません。

お若い方はまず、土星を鍛えることから始めましょう。サターンリターンを乗り越えなければ。ある程度経験を積まれていらっしゃる方は、トライしてみてもいいかもしれません。「冥王星、使いこなしてやったわ! 」という方は、こそっと教えてください。研究のサンプルとして、組み込ませて頂きます(笑)

遠くから、私たちを監視している星。変化にぶち当たっているのなら、それは冥王星の仕業かもしれません。



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