ほうき星を追いかけて

星のこととか、日々感じたこととか、いろいろ。

夏の怪奇、恐怖のモフモフ


信じるか信じないかはあなた次第です


実家から目に見えぬモフモフとともに我が家に帰還いたしました。わかばでございます。

遡ること数日前、三連休を目の前にした私の元に「お父さんが危ないみたい」という母からのLINEが届きまして。シッフル(ヒョウモントカゲモドキ。外面だけは良し)と穴あきバジル(可愛い子には悪い虫がつくもの)を伴い、急ぎ地元へ向かったところ、着いた先にはぐでんぐでんに酔っぱらった父の姿が。

「あらお父様、ごきげんよう。聞くところによると、未知の危機に遭遇したんだって? 」

こめかみに青筋を立てて聞く娘に、父(イメージ:貧しき前澤友作氏)答えて曰く、

「うん、何かね、散歩してたら幽霊に取りつかれてね、お家に連れて帰ってきちゃって@¥#……」

振り返ってみると、素知らぬふりをする母。アイビーは黙考し、スイカペペは力尽きた様子で黄色い葉を天に向けている。……うん。とりあえずね、聡明かつ心優しき娘ならこう言いますよ。「私の時間を返しやがれ。こんちくしょうが」と。

大体なあ、父上よ。あなたに霊感なんてものはないはずだぞ。かつて謎の耳鳴り音が実家に襲来した際、あなたはどうなさっていたか。仰向けに転がっていびきをかいていましたよね。ほんと、大した根性ですよ。妻と娘があれだけ怖がっていたのに、先に寝ちゃうんだから。

まあ、基本的に秋月家の女性陣は屈強ですので心配はいらないのですが、皆様はどうです?幽霊の存在、信じていますか?

「私個人はまったく見えませんから、季節ものの旗が立っていてもおかしくはないと思っています。『期間限定!白いワンピースの女性霊、出没中! 』。要はかき氷と同じでしょう」

……そう茶化したいのは山々なのですが、私の周り、なぜか見える方が多いんですよねえ。共通点のない人たちが同じことを言っているのを聞くと、信じざるを得なくなるんですよ。例えこの目が節穴であったとしてもね。

箸休めヒョウモントカゲモドキ

彼らが言うには、「幽霊なんてどこにでもいるんだから、無視しときゃいい。必要以上に怖がって反応するからついてくるんだ」とのこと。確かにそうですよね。冷静に考えれば、地域一つとっても人が亡くなりまくっているわけですから、未練がましい幽霊がそこらへんにいたとしても何ら不思議ではありません。

そういった経緯もあって、私は酔っ払いの言葉を本気にはしませんでした。ほら、変に騒ぎ立てると彼らの思うつぼじゃないですか。招かれてもいないくせに他人の家に入りこんでくる厚かましい(元)人間とか、かなり苦手なタイプですし。

というわけで、幽霊に関する件についてはフル無視を決めこむことにし、地元での三連休を大いに楽しんだのですが、気になったことが一つだけありまして。それは左肩が異様に痛むこと。仕事もパソコン、趣味もパソコンな私にとって、肩こりはそんなに珍しくはないのですが、左肩が重いというのはあまりない事例です。念には念をと思いまして父に確認してみると、やはりといいますか……。拾ってきた時は左肩が重たかった、と。

「安心しろ。金縛りに遭った時に逃げて行ったから。多分今は違う部屋にいると思うよ」

「逃げていったって、そんなにすばしっこいやつなの? 」

獣だったからね。夢の中で叫んでやったら走って行った。あっちの部屋はほとんど使っていないから、放っておいても大丈夫だろ」

……おとん、4年前に再婚したあなたは知らないんだろうけどね。その部屋はかつての私の部屋なんだよ。そして、あなたの娘は今、その部屋で寝泊まりしているんだよ。というか、実家に帰ってきた時はいつもここで寝ているんだけどねええ。

そんなこんなでわたくし、無料で新しい仲間をお迎えすることになりました。餌代も、通院代も、お散歩すらいらないペットです。名前はそうですねえ、「エアー」はどうでしょう。左肩に負荷をかけるのがせいぜいで、ほとんどは存在していませんから。ええ、うちの子は控えめなんです。

とはいえ、いつまでも甘えられると支障が出ますので、「バイオハザード4」の空耳でも聞かせて躾をしたいと考えております。ほら、幽霊って下ネタが苦手とか言うじゃない?




良識のある方は、お祓いに行った方がいいのではとお考えになるかもしれませんが、それは嫌なんですよね。何だか負けた気がしません?かまってちゃんに餌をあげるみたいでさあ。

ついでに書いておきますと、我が父が言うには、そのモフモフさんはパチンコ店の前を通った時からしがみついてきたそうです。店内で「蝕」でも起こっているんでしょうかね。

とりあえず、「バイオ4、出とらんす! 」