ほうき星を追いかけて

星のこととか、日々感じたこととか、いろいろ。

少しずつ大人になっていく。お気に入りがどんどんと消えていく中で


改めて感謝を伝えたい


こんばんは、わかばです。

私は今年で24歳になるのですが、まったく大人になった自覚がなくてですね。高校生の時の感覚を拭えないまま大学へ行き、現在は社会に馴染もうと努力しています。まあ、新社会人はみんなそうでしょうな。

ですが、そのような私でも、歳を重ねたなと思うような出来事はちらほらあって、そのうちの一つが「お気に入りの消滅」です。

例えば、地元のアイスクリーム屋さん、隣の市の書店など。アイスクリーム屋さんは3歳の頃から通い続けていたのですが、この前に戻った時には別の店舗が入っていました。もうあの甘さを味わうことができないのかと思うと、胸がちょっぴり痛くなります。

コーンフレークの上に、たっぷりと乗ったチョコレート味のソフトクリーム。トッピングはベリーの甘酸っぱいソースとたくさんのチョコスプレーです。消えてしまうのなら、他の味も食べておくんだったな。辛い時、頑張った時、友だちと遊んだ時、本当にお世話になりました。

書店に関しては、自分が住んでいた地域にもあったのですが、隣の市の書店の雰囲気が好きだったので通っていました。ショッピングモールの一階のフロアが本に埋め尽くされていて、謎のヒーリングミュージックが流れているんです(笑) ある意味、昔ながらの本屋さんの姿を残していたとも言えますね。今の書店はすごくおしゃれですから。

大体、カフェが併設されてます。

店内の様子はというと、雑誌やコミック、文庫本のコーナーは賑わっているのですが、専門書が並んでいる棚の付近には誰もいませんでした。ふと床を見てみるとそこにかたつむりがいて、追いかけた先には未知なる世界が広がっていた……。



そんな不思議な空気が漂っていたのを覚えています。

本の内容も、「レクター博士が食べていた人間の臓器は本当に美味しいのか。医学的に検証してみる」のような、少し変わった内容のものが多くて、本当に面白かった。あの空間は創造の源でした。

アイスクリームも専門書コーナーも、今では私の「記憶の宮殿」の中で息づいています。きっと、歳を重ねる度に部屋は増えることでしょう。レクター博士の宮殿ほど立派なものではないでしょうけど。

youtu.be


さて、最近では古き良き時代を持ち出す人々を、懐古厨なんて呼んであざ笑いますよね。

何もしなくたって、過去は美しく見えるもの。錆びた栄光に縋りつく姿に辟易するのも無理はないです。ですが、本当に過去は無意味なものなのでしょうか。

私は過去を眺めるのが好きです。未来に希望が見えない時、今を生きるのに疲れた時は必ず感傷に浸ります。そうすることによって、明日を生きる力が湧いてきますから。色褪せた記憶にだって、使い道はあると思っています。

過去の経験を、人生の肥やしとする。そんな素敵な大人になりたいと心から願っています。